大徳寺511世管長 立花大亀造『竹茶杓』銘:閑居(共箱・共筒)

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鋭角に曲げられた櫂先が特徴で、節の形も上手く削りこまれた優品です。共筒は『閑居(花押)』、共箱は蓋裏に『閑居 紫野大亀(花押)』と署名されています。下削りは前田長好斎で、如意庵印入りの箱裏に『加州竹工師長好斎』として作家印が捺してあります。*如意庵とは京都大徳寺境内にある塔頭で、大徳寺で最初の塔頭とされています。
キズ、お直しございません。

長さ18.5㎝

共筒。共箱。

『閑居』
【読み】
かんきょ
【意味】
日常の多忙な俗事からかけ離れて、一切の妄念を忘れ、幽々閑々たる静寂枯淡な暮らし。「後漢書」に「閑居以て志を養うべく、詩書以て自ら娯しむに足る」とある。何者にも束縛されず、心の端にかかることの何もない、融通無碍の境地を獲得した、無為の道人の暮らしである。

▢立花大亀(たちばなだいき)
明治32年(1899)~平成17年(2005)
僧侶。臨済宗大徳寺最高顧問。花園大学学長。
明治32年(1899)大阪府生まれ。菩提寺の檀家総代の家に育つ。21歳の時、堺市の南宗寺で得度し、禅僧として歩み始める。大徳寺塔頭の徳禅寺住職を経て、昭和28年(1953)に大徳寺派宗務総長、さらに管長代務者に就任。昭和48年大徳寺内に如意庵を復興して庵主となる。昭和57年(1982)からは花園大学の学長を務めた。茶道に精通し、茶人や書家としても知られる。また、茶の湯や50年代に携わった経済誌の企画を通じ、池田勇人元首相をはじめ、福田赳夫元首相、松下幸之助ら多くの政財界人と幅広く交流。禅の教えを元にアドバイスし、「政財界の指南役」と言われていた。著書に「利休に帰れ」「死ぬるも生れるも同じじゃ」など多数。平成17年(2005)8月25日歿105歳

【参考文献】
茶掛の禅語辞典 淡交社

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